TSV、CSVファイルの作り方、保存、利用方法

csv1 基礎コース

CSVとは

エクセルでのデータのやり取りなどを行う際、時折この「CSV」という名前を聞くと思います。

「CSV」とは、Comma Separated Valueの略で、Comma(カンマ)で Separated (区切った)Value(値)の意味となり、つまり、それぞれの情報を「,(カンマ)」で区切って表現し作成されたファイルの事となります。

このCSVファイルはエクセルのみではなく、その他の多くのアプリケーション間受け渡しの為の中間ファイルとしても、よく活用されますので、ぜひ覚えて利用できるようにしておきましょう。

 

CSVファイルの作り方

では実際に、CSVファイルを作成してみましょう。

CSVファイルの作成方法はいくつかありますが、ここではWindowsに標準で利用できる「テキストファイル」を使った方法をご説明いたします。

 

使い方例)テキストファイルを利用したCSVファイル作成

(1)デスクトップ画面上にて右クリックし、表示されるメニューから[新規作成]→[テキストドキュメント]を選択します。

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(2)デスクトップ画面上に作成された「新しいテキストドキュメント」を開き、以下のように内容を入力します。

氏名,住所,連絡先,備考
芥川 寅之助,東京都府中市是政,一般0375361633,
山端 康成,東京都千代田区鍛治町,一般0301015184,呼び出し電話
夏目 宝石,東京都港区麻布十番,一般0321673523,

この時、各項目が「,(カンマ)」で区切られて入力されていることに注意してください。

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(3)上部メニューから、[ファイル]-[名前を付けて保存]をクリックします。

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(4)表示される「名前を付けて保存」ダイアログボックスにて、『住所録.csv』という形式で、ファイル名の最後に「.csv」を付け加えて保存します。

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(5)デスクトップ画面上に、エクセルのような表示で「CSVファイル」が作成されます。

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では最後に、このファイルを開くとどうなるか確認してみましょう。

作成したファイルをダブルクリックして開くと、以下のようにエクセルが起動し表示されるようになります。

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最初に入力したテキストと見比べてみると、「,(カンマ)」で区切られた箇所で、列がそれぞれ変更され表示されていることが分かるでしょうか。

このように、データの列ごとに「,(カンマ)」で区切って作成されるデータがCSVファイルです。

 

CSV形式で保存する方法

次に、すでにあるエクセルファイルから「CSV形式」で保存する方法も見ておきましょう。

 

使い方例)CSV形式での保存

下の表が元となるエクセルの状態です。
住所録として作成されているこの表を、CSVファイルで保存してみましょう。

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(1)いつも通り保存する手順にて、「名前を付けて保存」ダイアログボックスを表示し、[ファイル名]の下にある、[ファイルの種類]をクリックします。

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(2)一覧が表示されますので、その中から「CSV(カンマ区切り)」を選択して保存すると完成です。

 

CSVをエクセルで開く方法

通常、CSVファイルはデスクトップ画面上では、下の図のようなアイコンで表示され、ダブルクリックするだけでエクセルを使って表示させることが出来ます。

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しかし、お使いのPCの環境などによって、次のようにアイコンの表示が違っている場合もあり(※環境により色々な状態が存在します)、その時は必ずしもエクセルで表示されるわけではありません。

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そういった場合は、エクセルを事前に起動しておき、次の要領でCSVのデータを『取り込む』ようにいたしましょう。

 

使い方例1)エクセルからCSVファイルを開く

あらかじめ起動しているエクセルに、CSVのデータなど別の形式によって保存されているデータを取り込んで表示させることを「インポート」といいます。

では、次の手順で「住所録.CSV」のデータをエクセルに取り込んでみましょう。

 

(1)エクセルにて次の要領で「外部データの取り込み」操作を開始します。

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①エクセル上部より、「データ」タブをクリックします。
②表示されるリボンの中から左側にある、「外部データの取り込み」-「テキストファイル」を選択します。

 

(2)新しく表示される「テキストファイルのインポート」ダイアログボックスから、ファイルを選択します。

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①「住所録.csv」を選択します。
②右下のインポートボタンをクリックします。

 

(3)新しく表示される、「テキストファイルウィザード」にて、次の取り込み設定をします。

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①[元のデータの形式]欄から、「カンマやタブなどの・・・」をクリックし選択します。
②[次へ]ボタンで、次の設定に移ります。

 

(4)引き続き、取り込みの設定をします。

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①左上にある[区切り文字]欄から、今回はカンマで区切られているデータですので、「カンマ」をクリックし選択します。
②[完了]ボタンで取り込み設定を終了します。

 

以上で、CSVファイルのデータが既存のシートに表示されます。

 

使い方例2)CSVを開く時に、Excelを標準で利用する

そもそも、CSVファイルをダブルクリックした際に、必ずエクセルで開くように設定しておくと便利な場合もあります。
そういった場合は、次の手順でWindows自体の設定をいたしましょう。

 

(1)対象のCSVファイルを右クリックし、「規定のプログラム」の設定を開始します。

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①右クリックメニューの中から、「プログラムから開く」をクリックします。
②新しく右側に表示される一覧から、「規定のプログラムの選択」を選択します。

 

(2)新しく表示される「ファイルを開くプログラムの選択」ダイアログボックスから、次の順に設定をします。

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①上記「推奨されたプログラム」一覧から、「Excel」を選択します。
②プログラム欄の下にある、「この種類のファイルを開くときは・・・」のチェックボックスにチェックを入れます。
③最後に[OK]ボタンをクリックして設定を完了します。

以上で、設定がされましたので、今後CSVファイルをダブルクリックして開く場合にはエクセルにて表示されるようになりました。

 

CSVをメモ帳で開く方法

これまでの事例とは反対に、CSVファイルをエクセルではなく、単純な「メモ帳」で開きたい時は『CSVがエクセルで開くように設定する』方法と同じ手順で、今度は「メモ帳」に設定し直すことで、普段使用する規定のプログラムを変更できます。

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TSVとは

CSVファイルと同じく、テキスト形式でデータを保存する形式に「TSV」があります。
CSVファイルが「,(カンマ)」にて区切るのと同じ要領で、TSVは、「Tab Separated Values」の略となり、キーボードの「タブ」をデータ毎に押し、スペースを空けるように区切って作成されたデータ形式となります。

 

TSVファイルの内容例)

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TSVファイルのメリット)

一見してCSVファイルと同じように見えますが、TSVファイルのメリットとして、カンマではなくタブによるスペースが列の区切りとなる点が上げられます。
たとえば「1,000円」などデータの内容自体に、「,(カンマ)」や「”(ダブルクォーテーション)」等が含まれている場合、CSVなら列が分けられてしまいますが、TSVなら問題なく読み込めます。
ですので、特に桁区切りの入った数値データの場合は、こちらのTSVファイルの方が有用となるのです。

 

TSVファイルの作り方

使い方例)テキストファイルを利用したTSVファイル作成

基本的にはCSVファイルと同じような作り方をします。
区切り位置は「,」ではなく、キーボードの「Tab」を使用し、テキストファイルとして作成後、ファイル名のうしろに「.tsv」を付けて保存します。

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POINT!

作成されたTSVファイルは、下の図のように、そのままでは本当にTSVファイルか見分けがつかない場合があります。
そういった場合は、ファイルの拡張子(※csvやtsvなど、ファイルの後ろにつく装飾文字)が表示されるようにWindowsの設定を変更しましょう。

拡張子が非表示のとき) →TSVファイルか見分けがつかない

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拡張子が表示されている状態) →ファイル種類が見た目で確認出来る

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⇒拡張子の表示設定)

(1)スタートボタンから、「コンピューター」を選択します。

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(2)新しく表示されたダイアログボックスから次の手順で設定を開始します。

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①左上にある「整理」をクリックします。
②表示されたメニューより、「フォルダーと検索のオプション」を選択します。

 

(3)新しく「フォルダーオプション」ダイアログボックスが表示されますので、次の項目を変更します。

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①上部にある[表示]タブをクリックします。
②[詳細設定]一覧の中から、「登録されている拡張子は表示しない」のチェックをはずします。
③最後に[OK]ボタンで設定を完了します。

 

これで、ファイルの拡張子も表示されるようになり、どの種類のデータなのかが分かるようになりました。

 

TSV形式で保存する方法

次に、CSVと同じく、エクセルからTSV形式で保存する方法も見ておきましょう。
これも操作はCSVの時と同様ですが、保存する際に少し注意が必要です。

 

使い方例)TSV形式での保存

(1)「ファイルの種類」は下図のように、「テキスト(タブ区切り)」とします。

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(2)作成後、拡張子を「.txt」から「.tsv」へ手動で変更します。

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TSVをエクセルで開く方法

こちらもCSVの時と同様に、「外部データの取り込み」を利用します。

 

使い方例1)エクセルからTSVファイルを開く

(1)[データ]タブから、[外部データの取り込み]-「テキストファイル」を選択します。

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(2)「テキストファイルのインポート」ダイアログボックスにて、右下のファイルの種類を表示する下向き三角▼から、「すべてのファイル」を選択します。(※この操作をしないとTSVファイルが一覧に表示されません。)

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(3)表示された一覧から対象のTSVファイルを選択し、[インポート]ボタンを押してデータを取り込むことが出来ます。

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使い方例2)TSVを開く時に、Excelを標準で利用する

では、Windowsの設定によって、ダブルクリックでエクセルにてTSVが開くようにしてみましょう。
方法は全く同じですので、CSVを参考にしてみてください。

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TSVをメモ帳で開く方法

同じくTSVをエクセルではなく、「メモ帳」で開く方法もCSVと同様の手順をおさらいしておきましょう。

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